春ですね。皆さん、いかがお過ごしでしょうか？
春という季節はいちばん、いろいろな色合いを自然の中で見つけられる特別なシーズン、というような気がします。
だからでしょうか、私の作曲活動の中でも春が包含する様々な淡い心模様がテーマになることが多く、あらためて春という季節の複雑さに驚かされます。
今回はその歌の中から、とくに春らしい曲『Spring Tempo 〜ふたりのワルツ〜 』という曲をご紹介したいと思います。
この曲は大切な友人同士が結婚式を挙げたときに、これから夫婦となる二人を祝して作曲し演奏させていただきました。
友人二人ともが３月が誕生日ということで、桜が咲き始めるぽかぽかとよく晴れた日に、遠くに海を眺める神戸のとある異人館の邸宅で式は挙げられました。お母様から受け継がれたというオートクチュールの淡いパステルカラーの薄布と純白のベールが柔らかく合わさったウエディングドレスを纏った友人は、それは美しく幸せそうな笑顔で聴いてくれていました。
これから始まる二人の結婚物語にほんのりと寄り添えるよう、ピアノを夫の亘理さんが、歌を私が歌わせていただいた思い出深い曲です。どうぞ聴いてください。
Spring Tempo 〜ふたりのワルツ〜 作詞作曲：亘理久佳乃 ✿
なんだかとっても不思議 あなたに出会ったその日から
歩くのが楽しくて 何をしても嬉しくて
初めてのこの気持ち 背中に羽が生えたみたい
ふと空を仰いだら 太陽が眩しくて
ああ ああ ああ 生きてるんだあなたと
ふたりには心がある だから感じ合える
あなたにあなたに ありがとうと
ふたりには夢がある だから叶え合える
あなたと手をつなぎ 泣きながら笑いながら
心の温め方を 知りはじめたふたりには
なによりもやわらかく なによりも強いちからが
ああ ああ ああ 生きたいなあなたと
ふたりには声がある だから伝え合える
あなたにあなたに 愛してると
美しい緑の中 燦燦と降る光と
今ここに永遠の愛を 誓いながら誓いながら
ああ 巡り巡る 季節は変わりつづける
あなたと一緒だったら
目の前に道がある だから歩いてゆける
ふたりで歩を揃えて 大地を踏みしめて
すべてはふたりのため ふたりはすべてのために
新しい世界を 泣きながら笑いながら
✿ ✿ ✿ ✿ ✿ ✿ ✿ ✿ ✿ ✿ ✿ ✿ ✿ ✿ ✿ ✿
友人たちご夫婦には今では二人の可愛らしい娘さんたちもおられ、安曇野の我が家にも家族で遊びに来てくれたことがありました。
お二人の歩く道がぽかぽかとした陽気の中を軽やかで柔らかなワルツのような気分でいつまでも穏やかな楽しい旅となりますよう。